ちゃみっ気

ちゃみ&シューの備忘録

踊る犬

ハロウィンのせいか、お山に行った木曜日に車でJ-WAVEを聴いていて1回、本日帰りのJ-WAVEでもう1回、お昼ご飯を食べたインドカレー屋さんでもBGMでスリラーがかかっていて、3日間で3回もしゅーたろさんの踊りのことを思い出した。

今年の新年会で一人一芸を披露することになり、最初シューちゃんの踊るスリラーをやろうと思ってたのだけど、後脚で立てなくなってしまったのでお見せできなかったのが残念。

5年ほど前は、寝ながらでも踊ってたのにね。

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かつては二足歩行も得意だったしゅーたろさん。

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テーブルの上にあるミルクを狙ってる


ジャンプしてゲットを試みるしゅーたろさん。

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生後5カ月くらいのときかな


テーブルはもとより、キッチンのまな板の上のものを盗むのも得意だったわ。

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17歳の今だってちゃんとお散歩できるんだから。踊れなくてもジャンプできなくても上等だ。
脚上げちっこもまだ健在なり。

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脚上げたとたんにドテッと転ぶこともしばしばだけど

アケボノ時代

シューがまだブリーダーさん宅にいたときの写真。
この子たちもまだ元気なのかなー。

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黒ごま・きなこ・きなこの三兄弟


これ見て、頭髪の天パーな感じが相撲取りの「曙」みたいと言われ、名前をアケボノにする説も浮上していた(もちろん却下)。

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どっちがシューなのか忘れた


こんな写真だけで購入を決めるほど、切羽詰まっていたのだった。

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2003年、デジタル画像の質は悪かった


「ホームページ」という言葉が流行ってたころかな。
ブリーダーさんから送られてきた写真のサイズがこのサイズ。今だったら小さすぎてよくわかんないよーってサイズだけど、デジカメの性能もメモリも劣っていたし、まだ大きいファイルを送るのが憚られていたね。なつかしいというか、いろいろたいへんだったなー、あのころは。通信速度もさることながら、Macのストレージも、メモリも、なにもかもが不十分だった。

フラッシュを使って、やっと顔がハッキリ見えた。

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きゃわいかったね


この17年で写真なんざ、いくらでもクラウドにアップできる時代になったし、イマドキの人はパソコンなんか持ってなかったりするんだからさ。シューもおじいちゃんになるわけだ。

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シューと呼ばれる前のシューであった

はだかんぼ

おじいたんのしゅーたろさんは、もはやマーキングもしないのだけど、なぜか「いやがらせちっこ」だけは健在なり。

先日、練習生が帰りアシスタント嬢と雑巾掛けをしたあとで、立ったまま話し込んでいたところ、さりげなくしのびよってきたしゅーたろさんが、アシスタント嬢の足元でいきなり片足を上げた。すぐ気づいたので彼女の脚が電柱代わりになることだけは避けられたけれど、間一髪だった。

「部長のオレを差し置いて、ふたりで打ち合わせするとはなにごとか!」ってね。

いるいる、こういうおじさん。


一度やらかすと悪悪モードに入るので、翌日はマナーベルトを着用しておいた。

毎日着ているのでまるで体の一部になったかのようなフリースベストを洗濯しようと脱がせたところ、おむつだけ着けたハダカの赤ちゃんみたいなおじいたんが現れた。

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見た目は赤ちゃんでも中身はおじいたん


神楽坂を散歩していると、あからさまに老犬の歩き方なので人から好奇の目を向けられる。不躾に話しかけられたりするのもちょっと面倒で、東京では散歩が億劫になってきた(イヌもヒトも)。どんなにゆっくり歩いても大丈夫なお山で散歩したいなあ。

今度生まれ変わったら......

理数系の某嬢は、哲学などの答えが明確に出ないものは苦手だと言っていたが、私はまったく逆だ。数字で答えが出るものに興味がないから、数字に関することはできるだけ避けて通りたい。

フォロワーが何人とか、いいねがいくつとか、なんで数値化するのかなと思う。アクセス数とか見てないのに、はてなが勝手にお知らせしてくるしさ。健康診断の数値もいらないので、もう長いこと受けていない。

しかし、数字はどんどん私を追いかけてくる。
自分で依頼したことではあるが、ウッドデッキの見積りが届き、あまりの予算オーバーに倒れそうになった。シンプルなタイプだからそんなに高くないと言っていたのに、私がなんとなく思い描いていた額の2倍以上だ。

そして今日、歯医者で治療計画書なるものをいただいてきたのだが、

は? ナンスカこれ?

全部をご提案どおりの高価な被せ物にしたら、庭いっぱいにウッドデッキができちゃいますよ......。


さらにはもうすぐ確定申告の季節がやってくる。


めんどくせー。


来世はお金の計算をしなくていい生き物に生まれ変わりたい。
解脱はしなくていいから。

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だからもう所有はしたくなかったのにねえ......

16年前のシュー太郎氏

年末にまたどこかにぶつかって左目の角膜に傷のついたしゅーたろさん。
治ったかなと思ったら今度は右目で、新しいお薬をもらいに動物病院に行った。お散歩がてらと思ったのに、その日はどうも歩きたくなかったらしく、ほとんどの道のりを抱っこして行った。

後脚がかなり弱ってきたことなど話してたら、獣医さんが言うには、女の子は立って歩けなくなってもけっこう何年も生きるけど、男の子は寝たきりになったら早いということだった。

もうすでにご長寿さんなのだから、今歩けるだけでもすごいと思うのだけど、暴れん坊だっただけにちょっとカナシイの。とにかくこの冬はあっためて、マッサージやストレッチ、歩くトレーニングも欠かさずに、なんとか自力歩行をキープしよう。


きょうは雨が雪に変わったのを見計らって図書館へ。
お散歩はできないけど、お留守番で歩き回っているのも冷えるかなとスリングに入れて連れて行ったら、中でフガフガ文句言ってる。出してやったら、スタスタスタスタ快調な歩きだ。雪が降っているっていうのに。

いや、雪が降っているからうれしかったのか?
スタスタ歩いているだけで私はうれしいぞ。


急に暴れん坊時代のシューが見たくなった。

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きゃわいいん


うちの実家に来て初めての冬だからちょうど16年前。

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跳んでるん


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跳ねてるん


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駆け回ってるん


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早くこいよー


ちなみに「マッパ」のシュー太郎もこのころは物珍しさでたまに服を着せられていた。

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背中に留め具w


ぶさかわいかったなあ。

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カラダも大きかった


今もかわいいけどさ。

辻邦生山荘のこと

辻邦生という名を知ったのは、高校のころ読んでいた北杜夫の友人として文中に登場していたためであった。もう少し大人になって辻邦生に目覚め、読み終わってしまうのが惜しくて、おいしいお酒をちびちびと味わうように味わって読んでいた。20〜30代には文学や美術など芸術分野に関するあらゆることや思想的に、かなりの影響を受けた作家である。

その後40代でヨガに出会い、7才で芽生えたキリスト教文化系の趣味は徐々にインドに侵食されていった。ヨガに夢中になってからも、私はヨーロッパが好きでインドは好きじゃないんだと、ことあるごとに抗ってきたのも虚しく、インド嫌いがインド漬けになるという人生の大転換が起こったのだった。

文学からもヨーロッパ美術からも遠ざかり、断捨離でほとんどの本を処分したが、辻先生の本はさすがに捨てられず、実家の物置に保管されていた。それから十数年を経た昨年、それらの本は軽井沢のリトリートハウスにある小さなライブラリコーナーに再び居場所を与えられた。

軽井沢は辻先生の愛した場所であった。
先生が軽井沢の山荘滞在中、買い物に出かけた先で倒れてそのまま亡くなられたのはもう20年も前のこと。ようやく本棚に並んだのが軽井沢というのも何かの因縁のような気がしていた矢先、ひょんなことから先生の山荘見学会があることを知った。

2011年に奥様が亡くなられたあと、山荘は軽井沢高原文庫に寄贈されたが一般には公開されていない。年に2〜3回という限られた機会と人数で見学会が行われていることも知らなかった。タイミングよく10月の回に申し込むことができたのも、軽井沢がとりもってくれたご縁というべきか。

所在地は非公開で、撮影は外観のみ。

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屋根を樹木が突き抜けている


1976年の建築ということもあるが、実に別荘というよりは山荘と言ったほうがふさわしい。磯崎新による設計の、つましい、それでいて意匠をこらした、センスのいい作家の家である。

先生と交流の深かった高原文庫の方が、さまざまなエピソードを交えながら中を案内してくださる。

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場所は非公開でもプレートは立っている


16人ほどの参加者は別荘建築に興味のある方と辻邦生ファンとが混じっているようだったが、中にはパリのデカルト街にある、先生が住まわれていたアパルトマンにも詣でたことのある熱烈なファンの方が二人いらした。自分以外の辻邦生ファン(生)に会った私にとって、作品名でいろいろが通じる人たちとともにその場所にいることは異次元感覚であった。

内部は休暇を過ごす家というよりは夏の仕事場で、居間や食堂・キッチンなどはこぢんまりしている。ダイニングの吹き抜けを真ん中にして中二階的な空間の左右に先生と奥様の仕事部屋が配置されている。部屋といってもドアはなく、立ち上がるとお互いの姿が確認できるようなつくりになっている。

先生の仕事部屋は20年前の亡くなった当初のまま保存されていた。執筆に使われていたBの鉛筆やら鉛筆削りは、まるで昨日までそこで原稿を書いていたかのようである。書棚に並んでいる本に私が愛した辻邦生ワールドを見て、感激で胸がいっぱいになり涙が溢れてきた。それは理想と憧れを抱え、まだ青かった自分自身に対するセンチメンタルな涙であったかもしれない。

タイムマシンで30年前に遡り、当時の自分に会ったような......。

帰ってきて、いただいた資料を読み、また感激。このあふれるような思いは20年のブランクをものともしない。そしてその思いはどうやっても言語化できない。言語化できないから涙になるのだと思う。


ご縁といえば、もうひとつある。
リトリートの集合場所は信濃追分というローカル鉄道の駅なのだが、信濃追分というのは水村美苗の『本格小説』という小説の舞台になっているということをメールで教えていただいた。

水村美苗さんは『手紙、栞を添えて』で辻先生と往復書簡を交わされた方。早速、軽井沢書店という地元の本屋に行って、軽井沢を舞台にした小説コーナーで『本格小説』を買ってきた。

今年は少しインドを離れて、肉体労働の手も休めて、辻先生の本を読み返してみたい。

おじいちゃんのお口......

先月お山で歯を磨いていて虫歯らしきものを発見した。東京に戻ったら歯医者に行こうと思いつつ、痛みはないので日中は予約するのを忘れて、電話したのが仕事納めの27日。正月明けの本日ようやく診てもらった。

そうしたら思いの外に大きな穴が空いており、削っているうちにまともに残っていた部分もポロッと欠けて取れた。今回は普通に麻酔して普通に治療してもらっており、仮歯も別になくてもいいと思ったが、言われるがままにつくってもらった。

「おもちを食べると仮歯がとれやすいので食べないようにしてください」と言われて、お正月にさんざん食べたあとに治療となったのは不幸中の幸いだったと思っている自分よ。その食い意地が虫歯をつくっていることを反省するがよい。


さて、80越えのシュー太郎氏はまだまだぜんぜん硬いものもイケル。
さすがにリードを噛み切ったり、ハウスを食いちぎったりはしなくなったけれど、年末に練習生のおせんべいを盗み食いした。

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袋を破って半分ほど食べていた......


しかし、さすがに老犬だ。
これまでは犬のガムや硬いアキレスなどを与えていたのだが、昨年お腹の具合が悪くなってからやめている間にすっかり歯石がついてしまった。さらに、以前にも増して歯磨きを激烈に嫌がるようになって、口腔内の状態は悪化の一途をたどっていった。

「おじいちゃんのお口くさい!」
抱っこして思わず叫んだこともしばしば。

それもこれもすべて飼い主の責任だ。
決死の覚悟で指を突っ込んで歯を磨いていたら改善された。入れ歯だったらポリデントできるのに......。


あとね、歳を取ってからというものカラダにイボとかデキモノがでてきた。
アゴの下にできたのを放置していたらどんどん大きくなった。

同じタイプのがお腹にもできて徐々に大きくなってきたので、以前獣医さんから聞いたことのある「糸で縛っておけばポロっととれる」という方法を試してみた。

ら、ほどなくして萎んでいってカサブタのようなものになった。要は栄養源を断ち切ってしまうということだね。

で、今さらながらアゴのほうも縛ってみたが、こっちはちょっと大きすぎるというか絞りきれないようで効果なし。

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誰かの手を借りて、もう一度トライしてみよう


次々に問題は浮上してくるが、ひとつひとつ、地道にクリアしていくしかないさ。

そんな私たちですが、今年もよろしくお願いします。