ちゃみっ気

ちゃみ&シューの備忘録

昔のオンナがきてくれたぜ

さて、その後のシューは相変わらず。弱っていく気配はまったくなく、部屋の隅につきあたって迷子になってはイラっているくらいだ。腫瘍は第三次の崩壊のあと、昨日カサブタがとれかけたまま、内側から第四次が崩壊し、血が混じった滲出液が出てきた。もはやループなので写真省略(撮ってもいない)。

言わずもがなではあるが、食欲は全開である。
シューの病状を心配して会いにきてくれたゆっちゃんママも、ぼんやり佇んでいたおじいちゃんがごはんを食べ始めたら突然飢えた狼になったのを見てウケていた。

シューを実家に預けることができなくなってから、泊まりで出かける時のシューの預け先に苦労したのだけれど(ペットホテルなどが超苦手なため)、ゆっちゃんのママが二度ほど預かって家族みんなでかわいがってくれて、どんなに助かったことか。一度目のときはまだゆっちゃんのママが毎日CHAZENで練習していたので、連れて行ってリードを渡したらシューは大喜びで大好きなゆっちゃんママと一緒に走り去り、私のほうを振り向きもしなかったのだ。

これには驚いた。
いつだって今生の別れのように泣き叫んで飛びかかって大騒ぎするのに、生涯にただ一度だけ、このときだけはオンナ好きが優って捨てられる恐怖を感じなかったらしい。奇跡だ。

私の姿が見えなくなったときのシューの狂わんばかりの必死さを見ると、たとえその他の条件が合ったとしても「この犬を預かるなんてムリっ」て誰もが思うのよ。だからシューが喜んでついていったのを見て、ほんとうに安堵した。ゆっちゃんママには感謝してもしきれないほどの恩義を感じている。

そして、そういったわけで、かれこれ5年ほど私はシューを置いてはどこにも行けないでいる。シューを看取った後は勝手気ままな旅に出るぞと企んでいるのだけれど、どうもシューがそれを察知して「絶対死ぬもんか」とがんばっているように思えてならない。全力で阻止しているように思えてならない。

現状、私が旅に出られるのはまだ先になりそうだ。

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ひだまりに落ちている犬一匹